悪態を吐きながらも、ほんのり赤くなった山田くんの頬に、あたしまで伝染して赤くなる。
否定しなかったってことは、そういう意味でいいんだよね?
嬉しくて表情をユルめまくるあたしに、山田くんはバツが悪そうに後ろ髪を掻く。
「あー……じゃあ、行ってきます」
「行ってらっしゃい!」
気をつけてね~っ!と、両手をぶんぶん振って叫ぶあたし。
山田くんはやっぱり呆れたように笑いながら、『はいはい』と返事して出ていった。
しばしの間、その場で余韻に浸っていたが、ハッとしたあたしはリビングへと戻る。
……よしっ。マリアちゃんと宿題しなきゃ!
「マリアちゃぁ~ん!おねえちゃんと一緒に、宿題がんばりまっしょ~お!!」
リビングのドアを勢いよく開けて登場すると、マリアちゃんは少々驚いたように顔を上げてこちらを見た。
「……ゆ、ゆずきおねえちゃんビックリしたぁ~。なにかいいことでもあったの?」
「えへっ。ごめんね!ちょっといいことあったんだよ~♪」
ルンルン♪と鼻歌を歌いながら、マリアちゃんの向かい側に腰を下ろす。
今のあたしは、恐らくかなり面倒くさいやつだろう。
「聖おにいちゃんとゆずきおねえちゃんて、本当にいつもしあわせそうだね!」
「……え?」
笑顔で言うマリアちゃんの言葉に、思わず疑問符を浮かべてしまう。
あたしは、端から見ても、幸せオーラ全開なんだろうなってことは自分自身でもわかるけど。
山田くんも、そう見えているのだろうか。
もしそうだったら、……嬉しい。


