そう声を弾ませながら、リビングから山田くんに駆け寄ってきたのは、高い位置でふたつに結った髪の毛がピョンピョンと跳ねる超絶カワイイひとりの女の子。
な、なんだこの天使のような子は……っ!?
天使ちゃんはその場にしゃがんだ山田くんが広げた腕の中に、なんの躊躇(チュウチョ)もなく飛び込んだ。
えぇっ……!?
そしてそのまま、むぎゅーーーっという効果音まで聞こえそうな勢いで山田くんに抱きつく。
……う、うらやましいぜ天使ちゃん。
「ただいまマリア」
「うんっ!おかえりなさい!」
……マリア?
山田くんが呼んだ名前に、小首を傾げる。
天使ちゃん、マリアって名前なのかな?
と、感動(?)の再会の抱擁をしているふたりを眺めていると、リビングのドアが再び開けられた。
そして顔を覗かせた人に、無意識にも頬が染まったのがわかった。
「……うわ……」
……カッコイイ……。
そこにいたのは、長身でスタイル抜群のひとりの男の人。
文句のつけようがないその端整な顔立ちに、少し癖をつけて遊ばせた黒髪がとてもマッチしていて、思わず息を呑むほどに見惚れてしまう。
……なんだろう。例えるなら、山田くんをもっと大人にしたような……。
ポ~ッとその男の人を見つめる。すると、運良くか運悪くか、男の人が山田くんたちに向けていた視線をあたしに移した。
バチッと合う目。
驚いたのなんか、言うまでもない。
「……君……」
「……はっ、ははははいっ!?」


