ピュウッと冷たい風が身を震わせる。
……あー、手袋してくればよかったかな。
本音言うと、山田くんと手を繋げるかもって期待していたから、今日は手袋なしで来てたりして。
「お兄さんの名前はなんていうの?」
「……桐仁」
「……キリヒト?」
わ、なんか不思議な名前……。
なんだろう、クリスマスだからかな。
キリヒト……キリスト?なんて。
あは、あたしやっぱり馬鹿だ(笑)。
「あっ、妹さんは?カワイ?」
「……カワイイ。あれはマジ天使」
山田くんがデレた……っ!
本人は気付いてないのだろうが、妹さんの話を振った途端に表情がユルんだ。
桐仁さんの話のときのような、眉間にシワを寄せた不機嫌フェイスとは程遠い。
……ふふっ。天使だなんて。
山田くん、妹さんのこと大好きなんだなぁ……。
あたしにまで笑みが移る。
山田くんがここまでベタぼれなんて、きっとスゴくカワイイんだろうな。
お話できるかな?なんて、淡い期待。
「妹さん何歳?」
「……6歳。だから、小1かな」
「そうなんだ!じゃあ、けっこう歳離れてるんだね」
「……うん。でも、俺と兄貴も7歳離れてるから」
「7歳……てことは、桐仁さんは24歳?くらい?」
「そ」
へぇ~っ!そうだったんだ~!
山田くんの兄妹って、いったいどんな人たちなんだろう。
話しているうちに、どんどん楽しみになっていく。
……あたし、少しでも受け入れてもらえたらいいな……。


