破壊力抜群の山田くんの猫の鳴き声。
いや、これ聖ボイスで聞いたらほんとにやばいって。
よくあたし失神しなかったな……なんて。
「山田くん、もう一回さっきの言ってくれたりなんか?」
「え?さっきの?」
「“にゃーにゃー”ってやつ」
“にゃーにゃー”に合わせて、抱き上げた親方の両手を上下に動かす。
ぶらーんと四肢を放り出した状態であたしの膝の上に座る親方は、そんなふうに手足を動かしても冷静に貫禄を保っている。
……なんだろう、むしろ日曜日のお父さんのような雰囲気が……。
あたしのお願いの意味がわかったのか、山田くんの眉間には一気にシワがよる。
「……やだ」
「えぇっ!?なんで!?すっごくカワイかったのに!」
「……あれは無意識だったから。そんな恥ずかしいこと絶対しない」
「うぅ……」
ダメかぁ。
ちょっぴりしょげる。
でも確かに、男の人が自ら進んで猫ちゃん言葉で話していたらそれはそれで嫌だけど。
山田くんだったら、その姿さえもきっとカワイくて様になってしまうのだろう。


