嬉しそうに話す店員さんに、山田くんは苦笑い。
「ぜひ他の子とも遊んであげてください。スゴく人懐っこくてカワイイですよ」
そう言って、お店の奥へと戻っていった。
なんというフリーダムなお店……。
視界の端に、アンゴラくんを撫でる山田くんの姿が写る。
……うん、どうしようか。
あたしにもかまってほしいけど、それよりもあのツーショットがカワイすぎて声をかけられない。
くっ。これもホレた弱味だぜ。
「んにゃぁ~」
「……ん?」
遥か下の方から、そんな鳴き声が聞こえて。
見てみると、あたしの足にすりより、小首を傾げながらあたしを見上げる一匹の子猫がいた。
はぁっ……!
「かっ……かわいいぃぃぃぃーーーっ!!」
思わず上擦った声を上げ、即座にしゃがんで子猫を抱き上げる。
あたしに持ち上げられ、手足をぶらーんとさせて、『げふっ』と鳴く若干おっさん染みたところも反則的にツボ!!
いやぁぁぁぁ!!なんなのこのカワイさっ!!
小太りの子猫は、その見た目に似合わないふてぶてしさで。
――キューンッ。
「すきっ!」
そう叫んでムギュッと抱きしめる。
もう嫁に来いっ!


