三人でご丁寧にハモってくれた。
まったく、言えって言ったのはお前らだろ。
「ごめんごめん聖。真剣に答えてくれたからさ、ちょっとこっちが照れた」
言いながら、要は『録音すればよかった』と漏らして笑う。
……うん、やめようか。
「立本も愛されてるねぇ(笑)」
「ほんと。柚希ちゃんに聞かせてあげたかったな」
「…………」
松川と三橋の板挟み。
俺、ほんともう時間を戻したい。
ドラえもん呼びたい。
あとからあとから羞恥心が襲ってくる。
「……三人とも記憶から抹消して」
「えぇ~っ?(笑)
ま、柚希ちゃんには言わねぇよ。それは聖の役目だもんな」
「……っ」
爽やかにプレッシャーをかけられた。
……でも、それはわかってる。
「でも、そっかー、笑って我慢するときか。たしかに、柚希ちゃんはそういう子だよな」
「……もっとワガママ言っていいのに」
「フッ。それも本人に言ってやれ」
って、頭撫でるな。
わしゃわしゃーっと髪の毛をやられ、要の手を振り払う。


