【続】クールな彼が好きすぎて困るんですが!!



「あ、あのっ、その、男の人って……」


「伊吹先輩……っ!」



え。


声のした方へ目をやれば、そこには膝に手を置き前屈みになりながら、荒い呼吸を繰り返す要くんの姿があった。


そう、要くんの……え、要くん!?なんでここに!?


石段を全速力で駆け上がって来たのか、要くんの額には大量の汗。


ふ、冬にこれだけって……要くん、新陳代謝いいのね。


なんて馬鹿なことが脳裏をよぎった私は、案外余裕なのかもしれない。


だって、私よりも、フラフラの足取りで境内まで向かって来る要くんの方が酷い顔なんだもの。


要くんは今にも倒れそうな勢い。


いつもちゃんとセットされている癖っ毛混じりの黒髪も、今はあらゆる方向にアホ毛が出ている状態だ。


私とおじさんの元へ一直線に歩いて来ると、そのまま、倒れ込むようにして境内に仰向けに寝転がった。



「つっ……かれ、たぁー」


「か、要く……」



疲労困憊。まさに文字通りの要くんの様子を見て、無意識に伸ばしていた腕が掴まれる。


ビックリして要くんを見れば、彼は薄く開けた瞳から真っ直ぐに私を見ていた。