「ほらほら、おいで。タオルを貸そう」
突拍子もないお誘いだが。
確かにこのまま帰るのはさすがに勇気がいるので、そう促すおじさんについていくことにした。
よく見たら、私の目の前には大きな鳥居。そして、その後ろに続く石段をおじさんは登り始めた。
暗くてよく見えていなかったが、おじさんが着ているのは神社関係者の人が着るような服だ。
それを見て、あ、この人神社の人なんだ。と、わかったからついて行くと決めた。
じゃなかったら、こんっっっな怪しい人に、フラフラとついて行きはしない。
伊吹スミレ、いくらなんでもそこまで世間知らずじゃないわよ。
なんて、ドヤ顔のひとつでも繰り出していたのだけど。


