「ゆーびきーりげんまん、ウソついたら針千本……は痛いから、苺ジュース飲ーます♪指切った!」
「……ははっ。なにそれ」
『苺ジュースって罰ゲームになってないよ』そう言って笑う、山田くんの無邪気な笑顔にときめく。
……へへッ。
こうやって、くだらないことで笑い合える。そのことが幸せで、胸がどんどん満たされていく。
山田くんが、大好きです。
「……じゃあ、またね」
「……うん」
名残惜しいけれど、このままこうしていたら余計に離れがたくなってしまう。
そっと小指を離し……引き寄せられるように、どちらともなく全部の指を絡めて手を握った。
ギュッと繋がったお互いの手。こつん、と、山田くんとおでこが重なり、
「……なんか、もう逢いたい」
「……ッ」
ジワッと目頭が熱くなって、視界が歪んだ。
囁かれた山田くんの声が耳元でこだまして、甘く溶けて脳に広がる。
繋がれた手を夢中で握り返し、
「あ……ったし、も……っ」
涙で詰まった言葉を、必死で声にした。