「やーまーだーくんっ♪」
リズムよく声を弾ませて隣に駆け寄れば、山田くんは笑顔で見上げるあたしを横目で見て、
「……なに」
と、それはそれは低ーい声をお出しになられました。
……あ、あれ。なにやらご立腹?
不機嫌を露にした表情を浮かべる山田くんに、あたしはなんとか話題を反らせないかと頭をフル回転させる。
……そこで、あれの存在を思い出した。
そうだ!まだ渡してなかった!
バッグのなかをあさり、包装されたそれを山田くんの前に差し出す。
「はいっ、これ。一日遅れちゃったけど、メリークリスマス♪」
「……え?」
山田くんは少し目を見開いて、あたしとプレゼントを交互に見る。
「本当は昨日渡そうと思ってたんだけど、あたし寝ちゃったから」
「……ありがとう」
「うんっ!」
プレゼントを受け取ってそう言う山田くんに、あたしは満面の笑みを返して頷いた。
気に入ってくれるといいんだけど……。
あたしが選んだのは、深いワインレッドのマフラー。
一緒に選んでくれた美喜ちゃんと六花ちゃんは、黒の方が山田くんぽいって言ってたんだけど。
このマフラーを見たとき、ピンと来ちゃったんだよね。
あ、絶対山田くんに似合う。って。
だから、その色にしたんだけど……。


