……あぁ……。
じわ……と、目の縁に涙が滲み出す。
視界がボヤけて、鼻の奥がツーンと痛くなる。
……山田くん、好き……。
今の言葉が、昨日のあれは夢ではなかったことを教えてくれたから。
あたしの頬を滑り落ちた涙を、山田くんが指で拭う。
「……泣き虫」
「うあっ……ご、ごめんね。嬉しくて、ビックリしちゃって……っ」
嗚咽混じりにそう言うと、山田くんは頭をポンポン、と撫でると微笑んでくれた。
……そんな風に優しくされると、もっともっとってなっちゃうから嫌だ。
欲張りな自分と、目の前の大好きな山田くん。
色んなものが心の中で交錯して、ふたつの感情の間で針が行ったり来たりを繰り返す。
いつもだったら、理性が勝つのに。
今日のあたしは……というか、今のあたしは、欲の方が勝ってしまったんだ。


