街灯が数本しか立ってない暗い公園は、
湊くんの表情を簡単には見させてくれない。
「んー…。やっぱ優しい俺でいるのはやめる!」
「え?」
「年上だしって思って蘭ちゃんをリードしなきゃーって思ってたけど、やめる。
こないだは敬語ナシで話すの強要しないって言ったけど、それもやめる。
じゃないと、距離が縮まらないよ。俺、そんなの嫌だから」
え、え?
ちょっと、湊くんは何を…。
あたしが考える隙も与えず湊くんは
「俺、ワガママだから。
蘭ちゃんに言うこときかせたい」
あ、これ、だめだ。
心臓じゃなくて、あたしの脳が破裂する。


