「マッサージ…ありがと」
いくらシャツの上から触ってたって…。
あああ、あたしもうなにやってんの!!
そんなあたしたちを見て、美菜子はこう言った。
「…もう付き合って何ヶ月も経つのに、まだそんな初々しいのかいっ!あんたら!
あーもう!あたしこの模造紙提出して先に帰る!お疲れ!じゃあね!」
1人で淡々としゃべって教室を出て行った。
「………黒崎さんって、エネルギッシュだよね…」
「まあ…そこが面白いところだからね…」
その場に立ち尽くしたあたしたちは、顔を見合わせて笑った。
「よし、俺たちはここ片付けよっか」
「うんっ」
そこらへんに散らばったゴミやペンを2人で一緒に片付けた。
その時間が楽しくて仕方なかった。
もちろん、美菜子がいても楽しいんだけど。
学校っていう環境の中で、2人になれる時間なんてほとんどないから。
ただ単純に嬉しかった。


