「黒崎さんと握手会来てたよね。さすがに同じクラスの人が来てくれた感動は忘れられないね」

「すいません…」

「何で謝るの?俺は嬉しかったのに」



前髪が邪魔だったのか、また無造作に整えると綺麗な顔が見えた。



「あたしもです!みゅうくんに会えて、死にそうでした!!!」

「蘭ちゃんも、みゅうくんって呼んでるんだ」



みゅうくんは、その場で苦笑していた。



鈴木湊。 あだ名はみゅうくん。

なぜかはわからないけど、知らない間にそうファンの中で呼ばれていた。



どうしよう、あたし。

みゅうくんと話してるよ……

目の前にいるよ……。



「みゅうくん、って呼ばれるの嫌ですか」