「辛かったろ?ブログのメッセージだけじゃなくて、学校でも嫌なことされてるとは予想してなかった。全部月島が原因?」

「……分かんない。うちのクラスメイトはみんな業界人だから……」

「月島とは無関係かも知んねーな」





………恭哉くん、どうして?




どうして恭哉くんが、ブログのメッセージのこと知ってるの?

あのブログのアカウントは、あたしと事務所しか知らないはず。


ブログのメッセージを読むには、アカウントを打ち込まないと読めないなのに……。


誹謗や中傷が書き込まれるようになってからは、ブログは一時休止の措置をとってもらってる。だから、あたしや事務所の人以外は見ることができないって聞かされたけど……。


月島くんのファンからのメッセージを読んだの?




「デビューしたときから、咲絢のブログは毎日見てた。何日か前から更新してなかっただろ?心配した」

「でも、なんでメッセージ……」

「それは秘密。言うとヤバイから。病院に着いたけど保険証はあるよな?」

「うん、持ってる」

「じゃ、車の中で待ってて。受け付けしてくる」



あたしが出した保険証を受け取り、恭哉くんは病院の中に消えた。




――――心療内科。



嫌だ。こんなとこ行きたくない。