桜色ノ恋謌


「……恭哉、私のこと、好き?」


聞いてもどうしようもないことを、口にだして聞いてみた。


聞いてどうしよう、とかは考えてなくて。


ただ、自分が愛されてるんだって確信したいだけ。



安心したいだけなんだよ。



「……好き、じゃない」



はあっ!? 好きじゃない!? じゃあ、じゃあ……。


「『好き』じゃなくて『愛してる』だから」



『愛してる』なんてそんなの狡いよ、違反でしょ?



恭哉の答えを聞いて、目からポロポロと涙が溢れて零れ落ちる。