「土方さーん」


その日の夜。

カラっと襖が開く乾いた音と同時に、いちいち語尾を伸ばす沖田の声が響く。


「総司、お前な。一言言ってから入れといつも言っているだろう」

「……せっかく、悩み相談に来たのに」

「…あ?お前が悩みか」


珍しいな、と呟き、土方は沖田に背を向けたまま、仕事を続ける。


「どうして俺に相談するんだ?」

「そりゃあ…」


沖田はそこで、言葉を一旦止める。


「土方さんって、女の人に人気ありますよね?」

「……。………あ?」

「とぼけないで下さいよ。恋文たくさんもらってるんでしょう」