あの浅葱色でだんだら模様の、新選組の象徴である羽織。
つまり、あの鬼の副長である土方が、椿の事を認めた…という意味だろうか。
言葉では言い表さない土方だが、その行動で、椿には何となく分かった。
「…ありがとう、土方さん」
「あぁ」
ぎゅっと、羽織を抱きしめる。
土方はまた椿に背を向け、筆を手に取り仕事を始めた。
「じゃあ、部屋に戻るわね」
「あぁ。…いや、待て椿」
え?と振り返ると、土方はこっちを振り返っていつもの真顔に戻り、椿を見据えていた。
「……お前のいた時代に、未練があるだろう」
「未練…?」
確かにある。
家族や翔太、そして友達。

