「──わっ!!!!」

「…⁉」

「やった!一本取ったわ」


軽くなった沖田の目が、さらに軽くなる。

驚いて瞬きを繰り返す沖田を見やり、椿は得意げに笑った。


「いっつも沖田さんにからかわれるから、その仕返しよ」

「あはは。参りましたよ」

「…?」


椿は、なんかおかしいと感じた。

こういう時、沖田はいつもなら何かしら仕返しをしてくる。

だけど今は…。

また前を向き、朝の涼しい空気を吸っていた。


「あ、そうだ。椿さん」

「え?何?」

「土方さんが呼んでましたよ」


「は⁉こんな朝っぱらから何の用なの⁉」

「分かりませんが、行ってみて下さい」

「もう…。分かったわ」


仕方ないといった様子で、椿は部屋から出る。

その後ろ姿を見送った沖田は、また少し息をついた。