ずっと叫んでばっかりだったから、何だかほっとした。
「あ」
すると、一本取った、と言わんばかりに、沖田はいじわるっぽい笑みを浮かべる。
「…何よ」
ムッとして言い返す。
さっきの笑顔も引っ込んだ。
「昨日から、ずっと硬い表情だったから。笑ってる方が可愛いですよ」
「なっ…。馬鹿じゃないの⁉からかわないでっ」
顔を真っ赤にし、椿はぐるんと沖田に背を向ける。
…椿の照れ隠しだ。
「本当の事なのに」
まだ笑いながら、沖田はその背中に呟いた。
そんな事をしているうちに、椿はおにぎりを全部喉に通す。
「じゃあ…。土方さんの所に行きましょうか」
沖田は立ち上がり、襖を開く。
…また、昨日みたいに尋問が始まるのか。
「分かった」
でも、行くしかない…。
椿は沖田の背中を追い掛けた。

