「副長」

「…何だ」

「如月椿について調べてみましたが…。情報は、何一つありませんでした」


椿がこの時代に来た、その晩。

それを聞いた土方は、眉間にしわを寄せる。

土方も認める、優秀な監察方の山崎烝が情報を見つけられないなど、滅多にないのだ。


「どういう事だ」

「如月椿の情報が厳重に隠されているか、偽名を使っているか、もしくは…」


聞かなくても分かる。

…ただしそれは、
現実では有り得ない事。


「…本当は、存在していないか…だろう」

「はい」

「……厄介だな…」


長く、ため息をつく。


「まあいい。山崎、もう少しの間調べておけ」

「御意」