「……ぷっ」

「は?」


ずっと黙っていた私を連れてきた男が、鼻で笑った。


「総司。何がおかしい?」

「だってこの人…。顔が真っ赤になってるんですもん。怒った鬼みたい」


お、鬼って…。


「大抵、人間は赤くなるのが多い。仕方のない事だ」

「鬼二人目ですね?この女の人が赤鬼、土方さんが青鬼で」

「おまっ…。今冗談を言うのはやめろ」


何よ、二人して…。

ていうか、このもう一人…。

まさか、沖田総司?

少しずつ、頭の中が整理されていく。

この怖そうな男が土方歳三で、こっちの呑気そうな男が沖田総司?


「おいお前」

「…何よ」


敬語で話すの面倒くさい。

だって、普段敬語で話す事なんて今までなかったし…。

…苛々が噴火しそうだ。