「大丈夫ですか?」

「うん」


椿は、沖田の手をぎゅっと握る。


「わ…私、沖田さんの事が──」













”好きです“











……そう、言った途端。

椿の目の前が、真っ白になった。

そして、沖田の目の前からも、忽然と姿を消す。

四文字の、言葉を残して。



「…椿さん…?」




チリン……




沖田の声と鈴の音だけが、屯所の中に響いた。