「松平肥後守御与、新選組屯所…」
その立派な表札を見て、思わずため息をつく。
現実を、思い知らされた。
本当に来ちゃったんだ…
幕末の時代に。
私これからどうなるの?
仕方なく門をくぐり、襖の前に立ち止まる。
「土方さーん。例の女の人、捕まえましたよ」
…土方?
ってまさか…。
「入れ」
中から聞こえてきた、低い男の人の声。
私をここまで連れてきた男は、カラっと襖を開く。
中には、やっぱり写真で見た事のある男がいた。
「座れ」
大人しく座る。
もう一人の男も、座った。
「…お前が、長州の間者の女か」
ギロッと睨まれる。
…怖。

