「間に合った…」


池田屋では、まだ近藤たちが待機していた。


「──椿さん⁉」


沖田はその様子に気付き、椿の所に驚いて駆け寄る。

しかしもう震えていない手を見て、ほっと息をついた。


「…椿さんなら、来ると思ってましたよ」

「当たり前でしょ」


椿は微笑むと、今度は近藤に近づく。


「まだ行かないの?」

「…あぁ、まだ会津藩が…」


と、そこまで言い、近藤は椿の姿を視界に入れると、目を丸くする。


「…椿さん」

「お願い、私も…」


椿は、近藤に深く頭を下げる。

もう一度お願いしますと言うと、近藤は椿の肩に手を置いた。