──
───
────


「──椿!!!!」

「あっ…。土方さん」


無我夢中で走ると、土方が率いる集団と鉢合わせになる。


「…行くんだな」


椿はこくりと頷く。

先程の目と違う。
覚悟の宿った目だと──。

そう感じた土方は、真剣な顔で椿の頭の上に、ぽんっと軽く手を置いた。


「いいか。相手を倒す事だけ考えろ。死を恐れれば終わりだ。絶対に斬られるなんて考えたらいけねぇ。無理もするな。もしもの事があれば、すぐに戦線離脱しろ」

「…!はい!」


土方は椿の目を見て、“頼んだ”と言うように頷くと、すれ違って行った。

椿も、池田屋に向かって再度走り出す。

京は祇園祭があるため、騒がしかった。

必死に足を動かすと、浅葱色の集団が目に入る。