「おい歳。会津藩はどうするつもりだ?」
「…あいつらは本当に来るのか?」
「来ると言ってた」
土方は、長くため息をつく。
「会津藩がいなければ迷わず踏み込め。その時の手柄は俺らの物だ」
「……分かった」
近藤が頷くのを確認すると、椿は土方に向き直る。
「私は、どっちなの?」
土方は暫く、椿を見つめた。
その目は真剣そのものであった。
「お前本当に出来るか」
「……もう、決めたの。大丈夫よ」
そう言うと、沖田がそっと椿の手を握る。
「…震えてます」
「あ…」
気付かないうちに、手が小刻みに震えていたみたいだ。
沖田が手を離すと、椿は自分の両手を握り合わせ、深呼吸する。

