「椿さん!もう一回!」

「…まだやるの?」


椿はもう限界だった。

かれこれ、もう十回以上は試合をしている。


「駄目。もう無理。やめよう」

「えー!だって私、まだ一回も勝ててないのに!」


伊吹はふてくされたように、頬を膨らませる。


「あのね、伊吹さん。私、人に負けた事なんてないのよ?」

「だから何ですか!いつか、私が勝ちます」


はあ…と、椿はため息をついた。


「あと一回ね」


その瞬間、伊吹は輝かしい笑顔を見せる。


「はい!」


それからも何回か試合をやり…
しかし、結局は椿が全勝したのだった。