天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

すると今度は、少し後方にいた若い女性が前に走り出てきた。




「光宮さま!


私は今、子を身籠っております!

ですが、このように私は年老いてからの初産で、不安で不安でーーー。


光宮さま、どうか、どうか、この子に祝福を…!!」




光宮はにっこりと微笑んだ。



「まぁ……。

なんと喜ばしいことでしょう。


わたくしたち天の一族に、新しい命が誕生するのですね。


心配なさらずとも、きっと良い子が生まれることでしょう」




光宮は、女性の膨らんだ腹部を優しく撫でる。



「ああ、ありがとうございます!


ありがとうございます!!


なんという僥倖…」




女性は両手で顔を覆った。




その後、光宮は、声を掛けてきた全ての民に穏やかに言葉を返していった。



光宮の清らかな優しさと、高貴で崇高な美しい姿に、誰からともなく、鈴の音を鳴らし始める。



再び、あの旋律が天宮を包んだ。



先程より、ずっと盛大に、ずっと美しく……。




ーーーこの祝祭の日は、天の一族にとって忘れ難い、狂熱と歓喜の一日となった。