天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

天皇が声を張り上げる。



「皆の者、報告とは他でもない!」



吃驚と期待の目を向ける民衆を、焦らすようにゆっくりと見渡す。



「我が愛する皇太子である時宮」


天皇の視線が、並び立つ若い二人の上に止まる。


「そして、先皇の亡き長男・正宮(まさのみや)の皇女、つまり我が兄の娘である光宮」





天皇は、大きく息を吸って、高らかに宣言する。




「この両名の婚約である!」






人々は、驚愕のあまり水を打ったように静まった。






そして一瞬間の後。


悲鳴のような昂揚した声が、どっと天宮を揺らした。




「ああ!!」


「なんと!!」


「とうとうこの日がやって来た!」


「なんということでしょう!!」


「ああ、なんと喜ばしいこと!!」


「創世神の御子孫たる天皇の御子と、創世神の化身と言われる光宮さまが御婚約とは……!!」


「これで、天国の永遠の繁栄は約束されたも同然!!」


「このような素晴らしい勅言の場に居合わせることができたとは…!!」




あまりの欣喜に、気を失ったようにふらつく者まで出る始末だ。