天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

人々の底知れぬ熱狂と最大級の賛美の声。


そして天皇の労わり深い視線。



それらを一身に受けるのは、《光宮》と呼ばれる皇族の姫宮である。




黒髪黒瞳の天の一族の中で、唯一この姫だけが、異なる容姿を持っていた。



ほとんど真白に近い銀色の髪と、血の色が透けて見える深紅の瞳である。


その白銀の髪は、真っ直ぐに足下まで伸びており、まるで彼女を飾る衣の一部であるようだ。


もちろん、眉も睫毛も真っ白である。


肌理の細かい繊細な肌は、驚くほどに白い。


見慣れぬ人々の目には、その卓越した白さのため、まるで肌が内側から発光しているかのように見える。


薄い皮膚の下の血管が、仄青く透けて見えていた。


唇だけは穏やかな血色を示し、ほんのりと赤みのある桜色をしている。




彼女は、生まれつき色を持たない。


そのため、その身体中が純白、高潔の輝きを放っているのだ。




不浄、穢れを忌み嫌う天の一族にとって、その至純の容姿は、まさに神を体現したかのように荘厳な、崇高な、畏怖すべきものに感じられた。



いつの間にか、光宮の御姿を拝むと身体が浄化されるという噂が、実しやかに囁かれるようになるほどに。