天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

「この一年も、この天国は、何事もなく平和に過ごすことができた」



天皇は口角を少し上げ、穏やかな表情で語りかける。


天の民たちも、それに応えるように微笑を浮かべながら、天皇の御姿を見奉る。



「これは、皆の真摯な祈りの思いが、我が祖先たる創世神の御元まで、しっかりと届いたということ。

そして、創世神がその祈りに応え給い、その願いを聞き入れ給うた証拠である」


天皇の言葉に、人々は歓声をあげた。




「この天国に住まう天の一族の、永久なる平穏と繁栄と、そして幸福を祈って、我が全身全霊を懸けて祈る」



天皇の御声が朗々と響く。



人々の嬌声は頂点に達し、渦巻くように空間を満たした。




「天上に御坐します創世神よ。


我ら天の一族に、永久の御加護を!」




天庭に集った天の民たちの熱狂の声と、手首に付けた鈴の音が響き渡り、天宮中を包んだ。