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この界隈で一番の人出だという大通りに、ココ・リフォーは足を踏み入れた。
噂で聞いていた通り、このルルティアという土地はずいぶんたくさんの民族が入り混じっているようだ。
もちろん最も数が多いのは、小柄で薄褐色の肌、頭髪も瞳も黒色が強い、土着の《平原の民》である。
だが、それ以外にも、様々な人間が集まっている。
北方の寒帯の民族らしい、白い肌と金に近い髪色の人。
濃い褐色の肌と黒い縮毛の人。
黄色味のある肌で、顔の造作が平面的な人。
もちろんその服装も、《平原の民》らしい簡素な麻布のものから、装飾を凝らしたもの、原色が眩しい色とりどりのものなど、人それぞれである。
(雑多だな…)
多民族社会など見慣れないためか、そういう印象を受けてしまう。



