天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

あぁ、でも、もう駄目だ。




微かな声を上げる力さえ、この身体には残っていない。



瞼を押し上げるのも難しい。






でも。




また、胸に抱えたものの重みを感じる。




これだけは……。



これだけは、渡さなくては。




なんとしてでも。




この命など、いらない。



こんな命なら、いくらでも差し出すから。





これを、受け取って……。