天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

誰か、助けて。


私を助けて。



今すぐに、ここへ来て。






………はじめて、誰かに救いを求めた。



誰かに手を差し伸べてほしいと、心の底から強く思った。






その時だ。



地面に委ねていた身体中で、小さな振動を感じ取った。




規則正しい振動。






ーーー足音だ。



誰か、来る。



誰かが、近づいてくるのだ。






早く。



早く、来て。



私に気付いて。