天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

(………いや、しかし。


ソガノ家がこの少女を手元に置くとなればーーー居所が知れている分、今迄よりは手に入れる機会も増えるはずだ)




多少楽観的に過ぎる希望的観測をした末、男は嘆息した。






周囲に目を向けると、傷ついた兵たちが折り重なるように倒れ伏していた。



どう見ても、ソガノの兵のほうが多く残っている。




さすがに人数の差は歴然としており、ミチハ側の敗色が濃厚だった。




(………諦めるしかないな)




男は諦めたように肩を落とし、タツノに向き合った。





「………タツノ様。


これ以上の争いは、お互いにとって無益でしょう。


犠牲者が増えるだけだ。



我々が退きます。


どうかご容赦を………」