ミチハは、天貴人の中でも冷酷非情で知られている。
目的を達するためには、情け容赦のない行動をとるのだ。
その彼が抱える兵団も、勿論そのように教育されているのだろう。
ミチハの兵団の頭らしき男が、馬の蹄の音に気づき、こちらに目を向けた。
「………これはこれは。
貴方様はもしや、ソガノ家の御曹司、タツノ様ではごさいませんか」
わざとらしい丁重な会釈を受け、タツノは右の口角を皮肉に上げた。
「あなたは確か、フジハ家の中納言殿の配下だったかな。
その顔の古傷、覚えてるよ。
………こんな地国くんだりで、一体何をしているのやら………」
「ははは! そのお言葉、そのままお返ししますよ。
天貴人界を代表する貴公子のあなだが、なぜ地国に?」
男はわざとらしく小脇に抱えていたものを軽く揺すった。
それは布に包まれていたが、その隙間から、さらりと黒髪が覗く。
細い腕と、赤い首飾りも垣間見えた。
(………捕まってしまったようだな。
やはり、出遅れたか………)
タツノは目立たないように眉を顰めた。
目的を達するためには、情け容赦のない行動をとるのだ。
その彼が抱える兵団も、勿論そのように教育されているのだろう。
ミチハの兵団の頭らしき男が、馬の蹄の音に気づき、こちらに目を向けた。
「………これはこれは。
貴方様はもしや、ソガノ家の御曹司、タツノ様ではごさいませんか」
わざとらしい丁重な会釈を受け、タツノは右の口角を皮肉に上げた。
「あなたは確か、フジハ家の中納言殿の配下だったかな。
その顔の古傷、覚えてるよ。
………こんな地国くんだりで、一体何をしているのやら………」
「ははは! そのお言葉、そのままお返ししますよ。
天貴人界を代表する貴公子のあなだが、なぜ地国に?」
男はわざとらしく小脇に抱えていたものを軽く揺すった。
それは布に包まれていたが、その隙間から、さらりと黒髪が覗く。
細い腕と、赤い首飾りも垣間見えた。
(………捕まってしまったようだな。
やはり、出遅れたか………)
タツノは目立たないように眉を顰めた。



