天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

「おーい、復習おわったかぁ?

飯できたぞ〜」



厨房からウチューが叫ぶ。




セカイの長い髪を三つ編みにして、ぶんぶん振り回して遊んでいたチキュは、何食わぬ顔で「もちろん終わったよー」と返す。



「よしっ、ごはんだごはんだ。

あー、頭使ったから腹へった!」



にこにこ笑いながら立ち上がる。




セカイがまだ窓の外を眺めてぼうっとしていたので、チキュはぽんぽんと肩を叩いて、勉強道具を片付けさせた。




ウチューが厨房から出て来た。


すでにきちんと片付けられている教材を見て、眉を顰める。



「……お前、ほんとに復習やったのか?


ちょっと見せてみろ」



疑り深そうな顔で言って、教科書とノートを取り上げようとしたが、チキュは慌てて閉じ、引き出しの中にしまってしまった。



「もういいって、勉強のことは!

ウチューの絶品料理が冷めちゃう前に、早く食べようぜ!」



ウチューに向かってぷらぷら手を振り、さっそくテーブルの上に食器をがちゃがちゃと並べ始めた。



その姿を、ウチューは呆れ返って眺める。



「いや、全然よくないですけど、全然。

……しかし、まあ、とりあえず栄養とらなきゃ始まらないしな」


「だろっ!?」



チキュがにこやかに答えた。




「おい、セカイも手伝えよ」



ウチューに頭をがしがしと撫でられ、セカイもこくんと頷いて、ゆっくり立ち上がった。