タツノは、目的の三人組を追って、海辺近くの町までやって来ていた。





先日、父親が長年捜し求めていた少女を運良く見つけ、捕えようとしたのだが。



少女の連れのぼうっとした少年に出し抜かれ、逃げられてしまった。





(………阿呆みたいに口を半開きにしていたから、警戒するほどのこともないと油断してしまったが。


俺としたことが、抜かったな………)





彼らが泊まっていた宿屋を見張らせていたが、二度と姿を見せることはなかった。




仕方なく、町中に聞き込みをして、なんとか足取りを辿って来たのだ。





(………女連れだし、それほど移動は早くないはずだ。


こちらは馬を使っているし、すぐに追いつくだろう)