天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

気がつくと、三人の背後は崖だった。


これ以上、下がることは不可能だ。




男たちに若干の余裕が見え隠れし始める。



それを見逃さず、ウチューは意を決して大幅に足を踏み出した。



チキュとセカイの逃げ道を確保しようとしたのだ。




まず、ウチューは両手に持っていた二本の剣を、目前に立っていた二人の兵の胸めがけて投げつける。



予想外の攻撃に対応できず、二人とも胸の中央に剣を受けて後ろに倒れた。




周りがざわめいている間に、倒れた二人に素早く駆け寄り、剣を奪った。


間髪入れずに飛びすさって、すぐ近くにいた男を斬りつけ、さらに逆方向に飛んで他の男を斬る。




怒濤のようなウチューの攻撃に、男たちが怯んだ。



三人を囲んでいた円陣に、綻びができる。



それを見逃さなかったセカイが、チキュの腕をぐいと掴み、ウチューの背後にぴたりと着く。




そのまま、僅かな間隙から逃げ出そうとした。