天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

それでも、手に持った瞬間、全身の血液がざわり、と沸騰したように感じた。





紫の瞳に、昏い焔が点る。







(ーーーやるしかない)





セカイは息を呑んで覚悟を決め、静かに剣を構えた。






剣を持ったセカイを見て、チキュも素早く最後の一本を手にした。



細腕には重すぎたが、気合で押し切って両手で構え、ウチューに倣って腰を落とす。




三人は背中合わせになって、迫り来る男たちに対峙した。




ウチューのこめかみを脂汗が伝う。




「…………セカイ。


チキュを頼んだぞ。


俺が何とか退路を開ける。


その隙に、チキュを連れて逃げるんだ」




聞こえるか聞こえないかのウチューの囁き声に、セカイは声もなく頷いた。





「黒髪の子どもには手を出すなよ!!


背の高い男と、金髪の子どもには容赦をするな!!」




古傷の男が大声で指示を出す。



男たちは一斉に奇声を発して、大きく剣を振り上げた。