天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether









ひとしきり勉強を終えた後。




ウチューは厨房に入り、昼食の準備にとりかかった。



咥え煙草で野菜を洗い、肉を切って、油を熱した深鍋のなかに材料をぽんぽんと入れていく。


調味料と香辛料を目分量で加えていくと、なんとも言えない好い香りがふわりと漂ってきた。




その香りにそわそわと落ち着かないチキュは、「何か手伝おうか?」と厨房の方へ声をかけた。



即座に「いいから今日の復習してろ」と無下に断られたため、チキュは唇を尖らせながら教科書と向き直る。




しかし、もちろん、貧弱な集中力が長時間もつわけがない。



チキュは何気なく、隣に座るセカイに目を向けた。




セカイは先程からぼんやりと窓の外を見つめたままだ。