天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

「……そうか…」




それきり俯いて何も言わないウチューに、痺れを切らしたようにチキュは詰め寄った。





「なあ! ウチュー!!

話を逸らさないで、答えてくれよ!


………オレって、オレって………」





セカイはふいと目を逸らした。




ウチューも煙草を咥え、俯いたままだ。








「………オレって、女………なのか?」





チキュは絞り出すような、泣きそうな声音で呟いた。





心なしか潤んだ瞳で、ウチューの顔をじっと見つめる。





ウチューはしばらく黙っていたが、ふうぅ、と長い吐息を吐いた。





「………ここまできたら、もうごまかせないよな………」





ウチューはまだ長いままの煙草をじり、と灰皿に押しつけた。




顔を上げ、チキュの目にひた、と視線を置く。





チキュの黒く大きな双眸が、睫毛のない切れ長の目をじっと見ている。




ウチューは一度唇を湿らせた後、意を決したように口を開いた。








「…………そうだよ。



お前は、………女だよ。チキュ」