天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

「「は?」」




チキュとセカイの間抜けた声が揃った。


ますます雨脚は強くなり、水滴が二人の顔を伝い続ける。






「………何言ってんだぁ? お前」




チキュは口を半開きにしたまま、男に訊ねた。




しかし男は皮肉な笑みを崩さない。




「ごまかしたって、分かるぞ」




男は一度二人の身体から離した両手を、今度はチキュの両胸に当てる。




「微か〜にだが、一応、膨らんでいる」



「………はぁ? オレの胸が?」




チキュとセカイの視線が、チキュの胸元に集中した。




「えっ? ま、まじで?」




チキュは戸惑ったようにセカイを見た。



セカイは何も答えずに首を傾げる。




「………ええぇ?」



チキュは自分の胸元に手を当て、確かめるように動かした。




そして「うーん?」と首を捻っている。