天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

セカイはそっと手を伸ばし、ごまかし笑いを浮かべたチキュの顔をきゅっと抓む。




「………ねぇ。いつ、失くしたの。

どうして、失くしちゃったの」




チキュは顔を抓まれながら神妙に答える。




「えぇと。それはですねぇ。


先週だったかな?

たまたま友達になった子とボールで遊んでて。


そしたら、そのボールが樹にひっかかっちゃったんだ。


それで、登れるような樹じゃなかったからさ、オレの雨靴投げて取ろうと思って………。


そしたら勢い余って、樹を飛び越えてぴょーんと川の中に…」




「………それで、失くしちゃったの」




「…………うん………。

一応川に入って探したんだけど。

見つからなかったんだ」





セカイは溜息を吐いた。




「…………仕方ないなぁ。


ウチューを追いかけよう」