天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

ウチューを見送った後、外の景色を荒らす雨風をぼんやり眺めていたセカイは、しばらくしてふっと我に帰った。





(………あ、そうだ。


チキュを起こさなきゃいけないんだった)




毛布に包まっているチキュに近寄り、肩を揺する。





「チキュ、起きて。もう朝だよ」




チキュは眉根を寄せ、セカイの手を邪険に振り払う。




「…………ん〜、あとちょっと………」




「………んもう、チキュ。


起きてよ。


ウチューが帰ってきたら出発だよ」





それを聞いて、チキュはがばっと身を起こした。





「えっ! 何!?


ウチューどっか行ったの!?」




寝惚け眼を見開いてセカイに詰め寄る。




「うん。今日、ひどい雨だから。


雨着を探しに行った」