天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

黙ったまま何も言わないクオンの身体を、ミカゲはふわりと抱きしめた。


クオンが微かに息を呑む。




「ねえ、何があなたを苦しめているの?


……私には、言えないことなのね?」




クオンはやはり口を開くことはなかった。



その胸元に頬をつけ、その背中をゆっくりと撫でる。



クオンはじっとミカゲの白銀の髪を見下ろしている。



しなやかな髪の一本一本が、銀の粉を散らしたように光り輝いている。



クオンは瞬きもせず、それを見つめ続けた。




その時、ミカゲがふと顔を上げた。