彼ら三人は、これまで各地を旅しながら生きてきた。
ウチューは一つ所に留まるのがあまり好きではないらしく、ある土地にしばらく住むと、ある日突然旅立ちを宣言するのだ。
そして、新天地を探して彷徨い、良い土地を見つけるとそこに住み着く、ということの繰り返しだった。
そんな生活の中、チキュとセカイはもちろん学校などに通うことはできない。
彼らにちゃんとした教養を身につけさせようと、ウチューは自ら教科書を調達してきて、様々な科目を自分で教えているのだ。
さあ気を取り直して、とウチューは自分を励ます。
「昨日はな、世界の成り立ちを勉強しただろ?」
「うん」
「………」
セカイはこくりと頷いたが、チキュはやはりぴんと来ないらしい。
「ま、やったら思い出すだろ。
さて、この世界に存在する二つの〈人種〉は? 」
チキュが黙っているので、セカイが応える。
「………えと。天と地の一族」
ウチューは大きく首を縦に振った。
「そうそう。
この【地国】に住む我々〈地の一族〉と、【天国】に住まう〈天の一族〉だな」
ウチューは一つ所に留まるのがあまり好きではないらしく、ある土地にしばらく住むと、ある日突然旅立ちを宣言するのだ。
そして、新天地を探して彷徨い、良い土地を見つけるとそこに住み着く、ということの繰り返しだった。
そんな生活の中、チキュとセカイはもちろん学校などに通うことはできない。
彼らにちゃんとした教養を身につけさせようと、ウチューは自ら教科書を調達してきて、様々な科目を自分で教えているのだ。
さあ気を取り直して、とウチューは自分を励ます。
「昨日はな、世界の成り立ちを勉強しただろ?」
「うん」
「………」
セカイはこくりと頷いたが、チキュはやはりぴんと来ないらしい。
「ま、やったら思い出すだろ。
さて、この世界に存在する二つの〈人種〉は? 」
チキュが黙っているので、セカイが応える。
「………えと。天と地の一族」
ウチューは大きく首を縦に振った。
「そうそう。
この【地国】に住む我々〈地の一族〉と、【天国】に住まう〈天の一族〉だな」



