天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

クオンは目を閉じ、はぁ、と溜息を洩らした。


ミチハは再び言葉を止める。




「………クオン様?」




しばらくするとまた、クオンの夜闇の瞳が現れ、凛とした煌めきをもってミチハを捉えた。





「………それ以上は結構です、ミチハ殿。


それ以上何を仰ったところで、私の考えは変わりません」




ミチハは眉根を寄せ、クオンの言葉を待つ。





「………私の妃は、光宮だけ………一人で充分なのです。

その他に望むものはない。


あなたが何を言おうが無駄です。

それでは、お引取りを」





クオンは毅然とした態度で、謁見の間の出入り口を指し示した。