天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether










外出の日に倒れてから、すでに約一月。


ミカゲの病状は、まだ回復していない。




具合は随分よくなったらしいのだが、熱が下がり切らないのだ。




皇族に仕える人々も、天宮に居住する天貴人たちも、どことなく不安そうな表情をしている。


その影響だろうか、天宮中がどことなく仄暗いように感じられた。




ミカゲの具合を心配しながらも、婚儀の前に片付けてしまいたい公務が立て込んでいるため、クオンはなかなか見舞えずにいた。






そんなある日。



唐突に、名門フジハ家出身の中納言ミチハが、謁見を申し出てきた。