* 外出の日に倒れてから、すでに約一月。 ミカゲの病状は、まだ回復していない。 具合は随分よくなったらしいのだが、熱が下がり切らないのだ。 皇族に仕える人々も、天宮に居住する天貴人たちも、どことなく不安そうな表情をしている。 その影響だろうか、天宮中がどことなく仄暗いように感じられた。 ミカゲの具合を心配しながらも、婚儀の前に片付けてしまいたい公務が立て込んでいるため、クオンはなかなか見舞えずにいた。 そんなある日。 唐突に、名門フジハ家出身の中納言ミチハが、謁見を申し出てきた。